2013年08月20日

【世界陸上2013】男子100m銀メダルのガトリン選手に、本当の追い風は吹くのか?

最終日に行われた男子4×100mリレーにて、ジャマイカチームが世界陸上2013を、
締めくくるような快走にて金メダルを獲得。

ボルト選手(ジャマイカ)の短距離3冠で、
今回の幕を閉じました。

その3冠のうちの1種目、
2日目に行われた男子100m決勝において彼に次いで、
2位、銀メダルに輝いたのがジャスティン・ガトリン選手(アメリカ)。

Justin Gatlin London 2012

By AmericanRelay4x100London2012.JPG: 
Citizen59 derivative work: Selligpau
[CC-BY-SA-3.0 (http://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0)]
via Wikimedia Commons


今季世界ランキング1位に付けていた、
タイソン・ゲイ選手(アメリカ)が欠場した今大会では、
アメリカに男子100mのタイトルを持ち帰るための、
ボルト選手を始めとするジャマイカチームの壁を打ち破る、
エースとして大会に挑んでいました。

しかし、同時に彼は、
また1つ、別の大きな壁との戦いも強いられているようです。

彼は以前、世界一というタイトルを手中に納め、
アメリカのエースに留まらず、世界のエースとして、
男子100mを牽引する存在でした。

しかし、2度に渡るドーピング検査の陽性結果に、
8年間の陸上界追放を言い渡されることになっています。
※結果的には4年間に。

過去記事:【世界陸上2013】男子世界最速の座をアメリカに戻せるのか、男子100mアメリカ代表の3選手

もちろん、上記の期間を経て、
彼はまた不死鳥のように、トラックに帰ってきました。

そして、前回のロンドンオリンピック2012、
今回の世界陸上2013モスクワにも、アメリカ代表として、
星条旗を背負い、出場を果たしています。

ところが、この復活劇を「美談」として捉える流れとは裏腹に、
厳しい声があることも事実です。

ドーピングに関して、
本人は「故意ではなく、事実無根」と主張していますが、
それでもドーピングで2度も「陽性」と判断された事実は、
世界の陸上ファンの記憶に残っています。

言い換えるならば、
彼が世界チャンピオンになることを願う声がある一方で、
ドーピング陽性経験がある選手が世界の頂点に立ってしまう、
その状況に陸上競技界でもまだ抵抗があることは拭いきれないとも言えます。

イギリスのThe Independent誌(ネット版)では、

And so track and field breathed a mighty sigh of relief.」

という表現を使って、
世界陸上2013でのボルト選手が1位という結果を表現しています。

参考記事:The Independent/ Sighs of relief as justin gatlin stays the great pretender

そのまま訳すのであれば、

「陸上競技界は、とても大きな意味でほっと一息付くことができた」

となります。

これは決して、ボルト選手が金メダルを獲得する、
ただそれだけのことを意味しているのではないようです。

現在、タイソン・ゲイ選手、アサファ・パウエル選手にも、
ドーピングの陽性疑惑が取りざたされています。

世界に名を刻む、
優秀なスプリンター(短距離選手)である彼らが、
もし、ここで陸上競技界を離れる事になったら...
「ボルト選手の王者は安泰に」なんていう、単純な話では済まされないでしょう。

まだまだ、男子100mを取り巻く状況は、
ボルト選手の勝利を手放しで喜べる状況ではないかもしれません。
posted by sekaisaisoku at 13:41| Comment(0) | 世界陸上2013モスクワ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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